変形性膝関節症

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、膝関節の炎症・変形・痛み・腫れが生じる病気です。膝関節でクッションの役割を果たしている軟骨がすり減り、筋力の低下が原因とされています。50代以上の中高年以降、とくに女性に多く、初期の段階では膝の痛みが現れてもすぐに治まることが多く、受診する人は多くありません。症状が悪化して病気が進行してしまっては、なかなか元のように戻るのは困難ですが、初期の段階で適切な治療を受けることで病気の進行を遅らせ、スムーズな日常生活を送ることができます。
膝が痛いのは、気のせいでも、年齢のせいでもありません。痛みは身体からのサインなので、早期受診、早期治療が大切です。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症は、「一次性のもの」と「二次性のもの」とに分けられます。「一次性変形性膝関節症」は、加齢や肥満に伴って膝への過度な負荷、筋肉の衰えなどが積み重なって軟骨がすり減り、発症します。このように、長年の蓄積によって起こるため原因を絞りにくいといった特徴があります。
「二次性変形性膝関節症」は、慢性的な積み重ねとは違って病気やケガなど明らかな原因が認められるものをさします。

変形性膝関節症の検査と診断

変形性膝関節症の検査は、まず問診を行います。患者さんの現在の症状をはじめ、現在のライフスタイルなど生活習慣、スポーツ歴や病気やケガの履歴などを伺い、症状の原因を突き止めます。同時に、歩き方の観察や足の変形や腫れの有無、痛みのある部位や膝の動き、曲がり具合をしっかりと確認します。
さらに、X線撮影やMRIなどを行って、すべての情報を多角的に解析・診断していきます。

変形性膝関節症を予防するには？

変形性膝関節症を予防するには、その原因を取り除くことが大切です。加齢や肥満、筋力の低下などのように、長年の積み重ねが原因の場合、なるべく膝への過度な負荷を避けること、トレーニングなどで筋肉を維持、筋力を上げておくことが非常に大切です。
トレーニングをしっかり行えるようにリハビリでしっかりと指導していきます。

トレーニングといっても難しいことではなく、自宅で手軽にできる運動をご紹介いたします。
これは、大腿四頭筋（大腿前方の筋肉）を鍛え、同時に関節軟骨の代謝を促進させ、柔軟性を高め、膝の可動性を維持するのにも有効です。