四十肩・五十肩

四十肩・五十肩について

四十肩・五十肩について「四十肩・五十肩」は、たくさんの方が耳にしたことがある名前ではないでしょうか。
「四十肩・五十肩」は、よく混同されがちですが「肩こり」とはまったく違う病気です。
五十肩は一般的に40代、50代に生じる肩痛を示し、自然と良くなっていく病気と理解されています。しかし注意しなければいけないのは腱板断裂や石灰性腱炎などをしっかり鑑別しなければいけないことです。
肩関節周辺のさまざまな組織が損傷を起こしている状態を四十肩・五十肩といいます。肩から腕にかけて、強い痛みが発生し、痛みの種類は激痛だったり、だんだん痛くなったりと個人により異なります。
とくに、肩が水平以上に上がらなくなるという症状は、多くの人が経験をしています。さらに、夜間になると痛みが強くなるのも特徴的です。このような痛みを長年放置していると肩の関節が固まってしまい治療は困難となってしまいます。
肩の左右どちらかが四十肩・五十肩になり、しばらくしてから別のもう片方の肩が四十肩・五十肩になるといった傾向も見られます。

四十肩・五十肩のセルフチェック

四十肩・五十肩のセルフチェックで、自分でも簡単に「肩の動き」を調べることができます。

  1. 鏡の前に立ち、両腕を横から上に上げます。
  2. 左右の腕が同じ角度まで上がるかどうかチェックしてみます。
  3. 同じ角度まで上がらなければ、肩の動きに制限があるということです。

四十肩・五十肩の原因

四十肩・五十肩は、肩関節周辺の様々な組織が炎症を起こしている状態ですが、その炎症が最も多い箇所は「腱板」です。腱板が損傷を起こし、炎症することで、関節を包んでいる「関節包」全体に炎症が進み、損傷していきます。
四十肩・五十肩の原因は、まだ明確に分かっていませんが、腕を上に上げた状態で長時間連続して作業したあとは、起こりやすい病気といえます。

四十肩・五十肩の病状

四十肩・五十肩の病状は、「急性期」・「慢性期」・「回復期」と3段階に分かれて進行します。

急性期

四十肩・五十肩が発症してからしばらくは、強い炎症が起きている時期です。その期間は、数週間から数ヶ月間で、肩を中心に腕全体が痛みます。安静にしていても痛みますが、とくに家事や、洋服を脱ぐときなど腕を大きく動かすシーンで激しい痛みを訴えます。
夜間に痛みが増すため、痛い方の腕を下にしても眠れなくなるなど次第に不便が伴ってきます。

慢性期

慢性期に入ると、安静時の痛みがだいぶ和らぎ、さほど感じなくなります。しかし、相変わらず腕を前にまっすぐ伸ばしながら直角に上げると、激しい痛みが生じます。また、急性期の激しい炎症が原因となり、筋肉が引きつれ、収縮し硬くなってしまうため、肩関節の可動域が狭くなってしまいます。これによって、腕が動かしにくく、この時期がいちばん「腕が上がらない」と苦痛を感じます。さらに、「肩関節拘縮」といって、痛みが強く腕を大きく回転させることが全くできなくなるなど、つらい時期を過ごします。

回復期

回復期に入ると、肩関節拘縮が改善し、だいぶ腕が動かせるようになってきます。このように段階を経ながら、全快するまでに半年程度から、重症の場合は1年ほどかかります。

四十肩・五十肩の治療方法

四十肩・五十肩の治療方法四十肩・五十肩は、一過性の炎症のため、自然に放っておいても治ると言われてきました。炎症が治れば、痛みは治まりますが、その時期に適した治療や運動療法を実施しないと、肩の健全な動きは元に戻らす肩が上がらない状態が残ってしまいます。
長期間放置することで、痛みが収まった後でも運動障害が残ることがあります。痛い時期には、適切な治療とリハビリテーションを行うことが大切です。
急性期の治療方法は、炎症を抑えて痛みを軽減する消炎鎮痛剤が処方されます。痛みが激しく、重症の場合は、抗炎症剤を局所注射する
こともあります。
この時期は、痛みを抑えると同時に安静を保つために三角巾で肩と腕を固定する処置も行われます。
慢性期には、激しい痛みがだいぶ和らいでいるので、肩関節拘縮の予防と軽減・回復を目指して運動療法などのリハビリテーションを実施します。この時期に大切な「安静」と「運動」のバランスが非常に難しいため、専門の医師や理学療法士の指示のもとで行いましょう。
四十肩・五十肩の治療で大切なのは、急性期の治療を適切に行うことです。早期段階で適切な治療を行えば、四十肩・五十肩のほとんどは完治します。

肩のリハビリについて

肩の関節は球状で、ほぼ360度動かせる関節の中でも、最も大きく動かせる関節です。また、私たちの肩は、肩周辺の細かい筋肉と肩甲骨で形成されている、非常にデリケートな構造をしています。
肩の痛みは、肩の筋肉の炎症だったり、継続した悪い姿勢によって細かい筋肉と肩甲骨のバランスが崩れることによって起こります。
肩の痛みがあると、次第によく使う筋肉と使わない筋肉に分かれてしまい、よく使う筋肉は疲労していき、炎症を起こします。よく使わない筋肉は、萎縮し細く弱ってしまいます。このように、筋肉のバランスを崩した肩の関節は、思うように腕を上げることが難しくなってしまい、日常生活では腕や肩をかばい、肩の構造が変化してしまいます。
偏って使いすぎることで、痛みがひどくなり、あらゆる動作に痛みが伴い不便な生活を送らなければならなくなります。
この悪いサイクルを断ち切るために、医師の適切な指示で治療とリハビリテーションが必要になります。まず、痛みを軽減することで肩を柔らかく、肩の動かせる範囲を広げていき、症状改善を図ります。

当院のリハビリ

リハビリではどんなことをするの?

四十肩・五十肩のリハビリテーションは、以下の内容を行っています。

物理療法

痛みによって緊張している肩周辺の筋肉をリラクゼーションできるように、ホットパックや低周波療法、マイクロなどの物理療法を実施します。

リラクゼーション・ストレッチ・筋力訓練

硬くなっている肩周辺の筋肉をほぐして痛みを緩和させます。理学療法士や柔道整復師に従って専門的な施術やトレーニングを行います。肩の筋肉の痙攣をとり、動きをなめらかにする肩の筋力レベルを上げることで、肩の動く範囲を広げていきます。痛みのない範囲で行うのが大切です。

自主トレーニング

理学療法士の指導のもと、滑車・ゴムチューブ・バランスボールを用いた肩をはじめとする全身の筋力トレーニングを行います。また肩の動く範囲を広げるためストレッチを行います。

セルフトレーニング指導

一日も早く症状の改善を図るために、自宅でもセルフトレーニングができるよう指導しています。次回来院時までに自主トレーニングを行い、毎度症状を確認しながら進めていきます。

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